東京の独立系ファイナンシャルプランナー
平井美穂です。
住宅ローン控除の適用を受ける場合
入居の翌年2月~3月に確定申告をする必要があります。
2021年中に自宅を購入した方は
今年確定申告をする必要がありますが
2022年の確定申告受付期間は
原則2月16日~3月15日までとなっています。
住宅ローン控除の税還付申請だけであれば
すでに始まっていますので
2月16日以前でも申告ができます。
その他、両親から住宅取得資金の贈与を受け
非課税の特例を受けるという方も申告が必要です。
非課税となる金額の範囲内であれば
自動的に非課税になるわけではなく
申告をすることで認められる特例ですので
こちらも申告を忘れないようにしてください。
住宅ローン控除の確定申告に必要な
主な書類は以下のとおりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<住宅ローン控除の確定申告に必要な主な書類>
①控除額の計算明細書
(国税庁確定申告書作成コーナーにアクセスしパソコンで作成するか
書式を税務署で入手し手書きで記入)
②工事請負契約書、売買契約書のコピー
③土地・建物の登記事項証明書
(土地の所有権が敷地権化されている
一般のマンションの場合、建物のみで可)
④住宅ローンの年末残高証明書
(金融機関から郵送されてくるもの)
⑤(該当者のみ)築25年超のマンション、
築20年超の木造戸建の場合、
耐震基準を満たす証明書として以下のいずれか
a)耐震適合証明書
b)建設住宅性能評価書
c)既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約の申込書
⑥(該当者のみ)すまい給付金などの補助金を受けている場合は
補助金の金額を証明する書類
⑦(該当者のみ)住宅取得資金の贈与を受けた人は
贈与税の申告書の控え
(同時に申告可)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
必要書類や申告の方法については国税庁のホームページでも確認できますが
「そもそもどの書類のことをさすのかわからない」
「書類の見方が分からない」
というお客様からの問い合わせも多くなっています。
特に質問を多くいただくものの一つに
「登記事項証明書」がありますが
俗にいう登記簿謄本のことです。
登記事項証明書見本(出所:国税庁ホームページ)
一般的には、新居の引き渡しを受けた後に
司法書士の先生から登記完了書類と一緒に
送られてきているケースが多いかと思います。
手元にない場合はインターネットで
登記情報提供サービスにアクセスして
オンライン謄本を取得することも可能です。
謄本を準備したら確認していただきたい点が
所有権の持ち分が正しく登記されているかです。
住宅ローン控除は持ち分の範囲内での適用となるため
注意が必要です。
たとえば4000万円の新築マンションを購入した際に
夫が4000万円のフルローンを組んで
住宅ローン控除を4000万円上限まで適用を受けるつもりだとします。
この時に万一、所有権の登記が夫婦共有名義となっており
夫婦で2分の1ずつ登記されていると
夫は4000万円のローンを組んでいたとしても
住宅ローン控除は半分の2000万円までしか
適用をうけることができません。
持ち分に関する登記の間違いは
昔からよくあるトラブル事例です。
特に夫婦共働きで夫婦でローンを組む
夫婦で自己資金も折半して拠出する
さらにそれぞれの親から資金援助も受けるなど
資金調達の仕方が複雑な方は注意が必要です。
確定申告前であれば
登記をし直すことによって間に合う場合もありますので
申告の前に念のため確認をするようにしてください。
その他、⑤の書類についても
築25年超のマンション(戸建ては築20年超)だと
住宅ローン控除を受けられないものと勘違いしており
ローン控除を受けそびれるトラブルも以前から多いトラブルです。
2022年度は税制改正で築年数による要件が撤廃される予定ですが
2021年までの取得に関しても
一定の要件を満たしていれば
築25年超のマンション(築20年超の戸建て)であっても
住宅ローン控除の適用を受けることが可能です。
実際に当事務所でお手伝いをさせていただいた
多くのお客様は
築25年超のマンションでも
住宅ローン控除の適用を受けています。
こちらも知らなかったという方は
申告の前であれば間に合う可能性もあるので
ちょっとよく分からない
不安だという方は
平井FP事務所までお問い合わせください