2年前に郊外に注文住宅の戸建を新築された
斉藤様のお宅にお邪魔してきました。
住宅ローンや火災保険のほか、
資金面全般について
当事務所でお手伝いさせていただいたのですが
工務店選びや間取りの決め方、
資金計画においても
とても上手に家を建てられたお客様です。
久々にお会いして
当時を振り返りながら
家を建てるときに気をつけたポイントや
新居に住んでからの暮らしぶりについて
お話をお伺いしてきました。
前回、
間取りで気をつけたポイント
についてお伺いした記事
①経験者に聞く 注文建築で家づくりを成功させるポイント(間取り編)
に引き続き
今回は資金計画面で気をつけたポイントの
お話です。
一社で決めず
複数社を比較検討するのはマスト
平井:注文住宅で戸建を建てる時には
代金の支払いが複数回になったり
最初にでてくる見積もりには
所要資金のすべては記載されていなかったりと
資金の流れがとても複雑です。
実際に建ててみてはじめてわかったことや
資金面で難しかった点など教えてください。
斉藤様:まず大手から中堅まで
複数のハウスメーカーの
展示場に見に行きました。
なかには一度見に行っただけで
その後自宅に複数回来てくれて
間取図を作成してくれた会社もありましたが、
予算オーバーで希望に合いませんでした。
ただ
複数の会社に
見積もりや間取図を作ってもらう中で
だんだんと予算感や間取りのパターンがつかめてきます。
今振り返ってみると
大きいお買い物なので一社で決めてしまわずに
複数社を比較検討するのは
マストだと思います。
要望を最初に伝え
トータル費用の余裕をみておくこと
平井:最終的に地元で実績のある工務店さんを
選ばれていましたが、
コスト面でも非常に上手に建てられた印象を
受けました。
これまで何千件というお客様の
見積書や工事請負契約書を拝見していますが
いつも不思議に思うのは
戸建の見積書や契約書・代金支払方法には
統一ルールがなく
工務店やハウスメーカーによって
実にバラバラということです。
よくある
注文住宅を建てる時のトラブル事例として
新居が完成した時には
最初に思っていた予算よりも
かなり多くの費用がかかったという
トラブルです。
なかには
+1000万円くらい
予算オーバーする方もいます。
これも
最初にお客様が聞いた
ハウスメーカーが言うところの
「予算」が
本体価格を指しているのか
付帯・設備工事も含んでいるのか
さらに諸経費や外構
解体・地盤改良の費用まで
きちんと見積もっているのかといったことが
くい違いの主な原因です。
そうは言っても
初期段階の打ち合わせでは
見積りにそこまで細かい費用を
盛り込むことはできないので
建てる側も注文住宅の場合は
ある程度費用に余裕を見ておく必要があります。
その点
斉藤様は最初からトータルでかかる費用を
余裕をみておさえておられ
むしろ最後は住宅ローンの借入額を
契約直前で減額しましたよね。
斉藤様:平井さんに
工事請負契約を結ぶ前の段階から入ってもらい
トータルでかかる費用について
余裕をみておくこと
外構の費用や諸費用まで
予算をとっておくことなど
注意喚起されていたので
あとから資金が足りなくなる
ようなことはありませんでした。
諸費用は何にいくらかかるのか
代金の支払いがいつ・いくら発生するのか
この辺は全く知らなかったので
工事請負契約をする前に
平井さんに
シミュレーションしてもらったのが
大きかったと思います。
また
後から追加工事にならないよう
工務店には最初からやりたいことの希望を伝え
トータルでかかる費用を教えてくださいと
言ってありました。
工務店さんも最初の段階で
先々を見越して費用に余裕をみて
正直に教えてくれたのも良かったです。
注文建築の住宅ローンは
余裕をもって事前対策を
平井:住宅ローンの組み方も
新築マンションや
建売戸建・中古住宅と比べると
注文住宅がもっとも難しくなります。
金融機関によっては
取り扱っている住宅ローンの商品特性上
注文住宅の建築案件は取り扱えない
金融機関が実は結構あるんです。
ハウスメーカーと金融機関の
相性の問題もあったりします。
斉藤様:我が家も最初にあたっていた銀行が
注文住宅の代金支払い方法では
取り扱えないということが途中で判明し
平井さんにお願いしたという経緯があります。
この辺りは
一般の人は分からない部分だと思います。
平井:そうですね。
設計段階から完成・引渡まで
当事務所がコディネーターとして入ることで
金融機関と工務店、
さらには
司法書士・土地家屋調査士・保険代理店などと
お客の問題に入って
スムーズに資金調達・引渡を迎えられるよう
お金の面全般でサポートさせていただくのが
当事務所の役割となっています。
事前準備
→希望の明確化
→専門家の活用
といった正しい手順で実行
平井:改めて振り返ってみると
斉藤様が注文住宅を建てられた際に
資金面でも成功された秘訣としては
やはり
事前に下調べをきちんとされていたこと
ご夫婦の希望を最初の段階で工務店に伝えて
建築費用に余裕をみておいたこと
自分達の手には負えない専門的なことは
専門家の力をうまく借りて
正しい手順で事をすすめられたのが
成功の秘訣と思われます。
私個人としては
戸建ならではのゆとりと
これだけの広さとグレードで
イニシャルコストもそうですが
ランニングコスト(維持メンテナンス費)も
おさえられているのが
素晴らしいなと感じました。
素敵なお住まいを見させていただき
家づくりの当時のお話から
現在の快適な暮らしぶりのご様子まで
楽しいお話を聞かせていただき
ありがとうございました。