10月14日に用賀の田園都市SGで
「インフレ・金利上昇に負けない住宅ローンの賢い借り方・返し方」の
セミナーをさせていただきました。
セミナーでお伝えした内容をかいつまんでお伝えします。
首都圏の新築マンションの価格は1.5倍~2倍に上昇
首都圏の新築マンション価格は
この10年でおおむね1.5倍~2倍になっています。
建築資材の値上がり
土地価格の上昇
人件費の高騰
といったトリプルパンチで
不動産価格が上昇を続けています。
当分下がりそうな気配は見られません。
一方、別の見方をすると
不動産価格が上昇したのは
住宅ローンの金利が下がり続けたことが
原因とも言えます。
鶏が先か卵が先かですが、
不動産価格が上昇しても
金利が下がったことで
月々の返済額が変わらない
↓
月々の返済が変わらないから買えてしまう
↓
高い値段になっても買う人がいるから
高い値づけをした新築マンションの
供給が続く
↓
新築マンションの価格に引っ張られるように
首都圏の住宅価格が上昇していく
こうした連鎖が続いています。
住宅ローンの金利の低下が
不動産価格の上昇分を吸収してくれる件については
私がマンションを売っていた当時と比べると
まさにそうだと実感するところです。
私がマンションを販売していた
1997年~2004年当時
首都圏の新築マンションの
平均価格は4000万円台でした。
それが、2022年には6000万台となり
2000万円高くなっています。
ところが
金利は2%くらい下がったため
月々の返済額は20年前と
今とでほとんど変わっていません。
これが金利マジックです。
つまり、
今はいかに低金利の住宅ローンを最大限味方につけて
買うかが住宅購入で成功するための秘訣となります。
金利上昇・インフレ時にローンを借りる人こそ資産運用を
たとえば
30歳で家を買えば
35年ローンを組んでも
65歳で返済が終わります。
つまり繰り上げ返済を一切しなくても
ねんきん暮らしがはじまる前に
住宅ローンの返済が終わるということです。
こうした人は
低金利の住宅ローンをフル活用できる人なので
住宅ローンを繰り上げ返済するよりも
正しい方法で資産運用ができれば
資産を有効活用することができます。
私の試算では
年利4%以上で運用ができていれば
繰上返済するよりも
積立投資をした方が得という
結果になりました。
一方で
年利3%以下でしか運用ができていない
運用を10年以上続けられずに途中で辞めてしまったという人は
繰上返済した方が良い結果となっています。
住宅ローンの繰り上げ返済よりも
資産運用をした方が得という考えは
あくまでも正しい資産運用ができていればの話なので
そこは注意が必要です。
一方、50歳で借りる人は
30年ローンを組むことができますが
もしも65歳でリタイアをするのであれば
実際に返済を続けるのは
15年になるかもしれません。
あるいは65歳では
住宅ローンの残高が多く残っているので
70歳まで仕事を続けるかもしれません。
そうなると
20年間は返済を続けるので
やはり資産運用をしてローンの完済資金を
少ない労力で捻出することができます。
たとえば
20年でローンの完済資金2000万円を貯める場合
普通預金で貯めてしまうと
年間100万円貯める必要があります。
ところが
年利3%で運用ができれば
年間77万円の積立額で
20年後には2000万円にすることが可能です。
さらに
年利6%で運用ができれば
年間50万円の積立額で
20年後には2000万円となり
なんと普通預金の場合の
半分の労力で貯めることができます。
金利が上がる時は
通常、その前に株価が上がっていますし
金利上昇後は今度は債券の金利が上がるので
債券の利息収入で運用益が期待できます。
金利が上がるのはマイナス面だけでなく
資産運用している人にとってはプラスに働くのです。
この10年がまさにそうだったので
資産運用をしている人は実感されていると思います。
借りる時にきちんと完済計画を立てることが重要
このように
住宅ローンの返済期間に同時並行して
積立投資を継続していけば
住宅ローンの完済資金を効率良く
貯めることができます。
それでも
あまりにも多くの借入をしてしまうと
老後に多くのローン残高を残すことになるので
購入時にしっかりと出口戦略を立てることが重要です。
拙著金利上昇でもあわてない住宅ローンの超常識 | 平井 美穂 |本 | 通販 | Amazonでも
ご紹介していますが、
借入時の年齢別65歳時のローン残高は以下の通りです。
金利は全期間1%と仮定しています。
皆さんは定年退職時のローン残高がいくらか
把握していますか?
たとえ多く借り過ぎてしまったとしても
返済期間が10年・20年と残っていれば
いくらでもリカバリーが可能です。
肝心なのは一日でも早く対策をとること
将来のお金の流れを把握しておくことです。
平井FP事務所では
お客様の一生涯における
家計収支や貯蓄残高の推移を明らかにした上で
住宅ローンの返済と資産運用を抱き合わせた
超効率的な家計管理の仕方をお伝えしています。
気になる方はお気軽にお問い合わせください。
省エネ・ハイブリッド返済と正しい資産運用で
理想の住まいと人生を手に入れてください。